洋服は直接肌に触れるもの。
1日のはじまりに袖を通したとき、「気持ちいい!」と思えるものをずっと身につけていたいですよね。
ただ、品質表示をみると綿や麻、ポリエステル…色々な種類の素材があって、どれを選んだらいいか分からないという人が多いかもしれません。
そこで! 長年、風の栖の洋服デザインを手がけるスタッフ村上に、素材の違いや魅力を教えてもらいました。
長く、楽に使いたい! 『綿(コットン)』
洋服の中で一番使われる素材が「綿」。
いま世の中には色々な種類の綿が出回っていますが、たくさんある中で私が選ぶときに心がけているのは、「しっかりした生地でしわになりにくいこと」です。
やっぱり長く使ってほしいとのと、手間かけないで楽に着たいじゃないですか。
私がそういうタイプなので(笑)
また、「厚み」にもこだわっています。
例えば、ブラウスの場合は透け感がほしいので薄めの綿を、
チノパンみたいにカジュアルに履いてほしいパンツは厚めの綿を選ぶようにしています。
ちなみにこのモデルが履いているひざっこパンツは少し光沢があるので「きちんと感」がでて、フォーマルでもいけます。
同じ綿でも、使うシーンによって選ぶ楽しみが増えるのが綿の魅力ですね。
日常に馴染みやすい夏の定番! 『麻(リネン)』
「麻」も綿と同じで色々な種類がありますが、麻もしっかりめの素材を選ぶようにしています。
厚みがあって、洗いざらしのざっくり感を楽しめる。
もちろん、お洗濯もできますし、通気性がいいので乾きやすいんです。これからたくさん汗をかく季節なので、麻素材はそこが大きな魅力ですね。
見た目でいうと、麻はカジュアルなので日常に馴染みやすい。
近所へ買い物へいったり散歩したりと、少しお出かけするのにはちょうどいいかもしれないですね。特に家にいることが長くなる今は、気分転換にぴったりの素材かも!楽ですし、ほどよくおしゃれ感もありますし(笑)
麻は「夏だけ」のイメージがありますが、私たちは肌寒い季節には中に色々重ねて、1年中使っていますよ。
また、麻は「チクチクして苦手」という方も多いですが、うちの麻はそんなにチクチク感は高くないと思います。これも人によって好みや肌の性質で分かれてしまうところもあるのですが、麻が苦手なお客さまでも「この麻なら平気!着れる!」といってくださる方が多いですね。
綿と麻のいいとこどり! 『綿×麻』
あとは、本当に肌が弱くて麻のチクチクが気になる…という方におすすめなのが綿麻素材。
風の栖で取り扱いのある(※2020年4月時点)綿麻の生地は、綿85%、麻15%と肌あたりが柔らかい綿が多めの、いいとこどりの素材なのです。
綿麻はもともとしわ感がある加工がほどこされているので、アイロンいらず。
しっかり厚みもあるので長く使えて、じゃぶじゃぶ洗えて、たくさん着ても大丈夫。一度着たらファンになる人が多い、風の栖でも人気のある素材なんです。
大人っぽく、かっこよく 『ポリエステル』
綿や麻がカジュアルよりなら、ポリエステルは大人っぽさがありますね。
ストンと落ちる形がきれいで、私にとっては少し異質な素材なんです。
パンツなどの素材を選ぶときは、形がしっかり出ることを意識しているのですが、ポリエステルは女性らしいエレガントさを求めるときに選びますね。はき心地がいい実用的なエレガント。
そもそもポリエステルは夏場にはピタッとしてしまって「暑い…」と感じる人もいると思うのですが、風の栖の洋服はゆとりがあるので、逆に風が通って涼しいのです。
冷房がきいているところだとスースーしちゃうかもしれないので、パンツならインナーにはアンダーパンツを履くことをおすすめします。
前に、ポリエステルのパンツを履いて国内旅行に行ったことがあったのですが、電車内が冷房ききすぎていて寒かったんですよ!
風で揺れてひらひらして、「アンダーパンツあればよかった…」と思ったんです。それも教訓になっていますね。(笑)
あとは、ポリエステルの生地を選ぶときは「色」も気にしています。たとえば黒を選ぶときには、式服などへ着ていけるように「フォーマルブラック」を意識しています。ひとくちに黒といっても色々ありますが、本当に漆黒。
どんなシーンで着てもらいたいか?をたのしく想像しながら、これからも生地選びを楽しんでいきたいです。
スタッフ(163cm)着用
Tops(共通):ハートネックブラウス・Eブラック・ポリエステル
Bottoms(綿):ひざっこパンツ・・Eグレー・綿他
Shoes(綿):LODOS
Bottoms(麻):ランダムタックパンツ・Cベージュ・麻
Shoes(麻):KAYLA
Bottoms(綿麻):ひざっこパンツ・グレー・綿麻
Shoes(麻):HEIDI
Bottoms(ポリエステル):※オンライン未発売。取り扱いの際はニュースでおしらせします。
Shoes(麻):LODOS